不動産フォーラム21
イマドキJS(女子小学生)の世界は?
近頃の子育てはお金がかかるとよく耳にしますが、ラジオで「昔は畳の部屋で布団を敷き子供たちを雑魚寝させていたが、今は各自ベッドで寝ている。幼少期から子供部屋を持たせるべきと考える親も多い。塾や習い事に複数通う子が多く子供は忙しい。」と話題にしておりライフスタイルの変化で子育てコストが高くなっているのだと感じました。
今回はまさにこのライフスタイルの変化の中で生まれ育った最近の小学生の中でもJS(女子小学生)のイマドキについて注目してみました。
●メイクをママと楽しむJS
知人男性の小5の娘は「すでに化粧をしている」そうです。「お出掛け時はフルメイク。学校にも薄化粧で行っているようだ」の話に驚きました。イマドキJSはメイクに高い関心を持ち、友達とのホットな話題になり約6割のJSがメイクアイテム(口紅、アイシャドウ、チーク等)を持っているとの調査結果が出ています。
女の子は誰でもが子供時代にこっそりと母親の口紅やパウダーを試した経験があるものですが、小学生でフルメイクは親として問題視するのではと知人に言うと「それが、ママ(妻)が積極的で、一緒に化粧品を買いに行き、メイクテクニックを教え合って楽しんでいる」といいます。
“ママがメイクに積極的”には背景があります。JSママは1980年~1990年代生まれでギャル文化全盛期に育った女性たちです。ちょうどこの頃、今は大規模マーケットになっているプチプラコスメ(数百円~2,000円)と言われる安価でクオリティが高い新ジャンル化粧品(ex.キャンメイク、セザンヌ、エクセル、ケイト等)が発売され、若年世代の支持によりブランドコスメ(百貨店で販売する高級化粧品)と拮抗する存在になりました。
JSママたちは10代からメイクを楽しみビューティトレンドに関心を持ち大人になった世代です。こんな背景から、メイクへの理解が深く娘(JS)と一緒にメイクを楽しむ母親が生まれたのでしょう。
TikTokやYouTubeで多様なインフルエンサーがメイクアップテクニックの動画を発信していますが、イマドキJSはこれを情報源に、ママに教えたり、自分をクリエイトしているそう。“恐るべし小学生”です。
ビューティトレンドの話題をもう一つ。“キッズ脱毛”が静かなブームになっています。知人の40代ママは「中1の娘に全身脱毛をやらせた」と言います。「毛深い家系でかわいそうだから」との話でしたが、今の時代は毛深いことが学校でいじめの原因になったり水着になれなくて悩む小学生がいて、子供を連れてクリニックを訪れる親が増加しています。自宅近くサロンでも「キッズ脱毛始めました」の張り紙を見かけました。
●JSガールはコーディネー上手
街中でおしゃれなJSをたくさん見かけます。イマドキJSは本人のファッション思考がはっきり読み取れるスタイリングを大人顔負けにしています。「こんなおしゃれな子供服をどこで揃えているのか?」と思いますが、百貨店の旧来的かわいらしい子供服領域ではなく“JSファッション”という独自領域があり、人気のアパレブランドがいくつも実店舗やECサイトで売上を伸ばしています。
これらブランドはファッション性高くプチプライスが特徴なので数千円でコーディネートができ、ブーツやバックやアクセサリーまで揃います。郊外SCではJSファッション・JCファッション(女子中学生)のゾーンをつくるほどマーケットが成立し集客に重要なカテゴリーに成長しています。ここでも思春期にギャルファッションを謳歌したJSママたちが登場して、娘たちにおしゃれをヘルプする姿をよく見かけます。
いまのJS文化の隆盛には2つのポイントがあります。1つは80年代、90年代生まれのJSママの存在で、トレンドが多く生まれ消費文化が活発だった時代に思春期を送り、おしゃれの楽しさを味わった世代のママたちだからこそ、JS(娘)にもそれを体験させ自分も一緒に楽しむ“JS押し活のママ”存在が大きいことです。
2つめは小学生の54%が保有するケータイ電話。JSたちもファッションやメイクのトレンドをケータイでチェックし、欲しいものがあればポチッとするだけで手に入る時代。子供たちも超情報化の中で生きているわけですね。
(記:島村 美由紀/不動産フォーラム21 2025年2月号掲載)